SA1NTコーチ【マイク】が教える|リカバリー③オーバートレーニングのサイン

オーバートレーニングは、ある日突然起こるわけではありません。

多くの場合、身体はかなり前からサインを出しています。

脚が重い。

眠りが浅い。

朝から疲れている。

イライラする。

いつものペースがきつく感じる。

それでも多くのランナーは、「今日は調子が悪いだけ」「少し頑張れば戻る」と考えてしまいます。

しかし Coach Mike は、オーバートレーニングのサインを早く見つけることが、怪我や燃え尽きを防ぐために非常に重要だと考えています。

疲労は筋肉だけに出るものではありません。

睡眠、心拍、気分、神経系にも現れます。



オーバートレーニングは走る前に始まっている

多くのランナーは、走れなくなってから「疲れていたのかもしれない」と気づきます。

しかし実際には、その前から身体はサインを出しています。

Coach Mike は、オーバートレーニングのサインは、パフォーマンスが落ちる前から現れることが多いと考えています。

たとえば、普段ならすぐ眠れるのに眠れない。

夜中に何度も目が覚める。

朝起きても疲れている。

いつもよりイライラする。

こうした変化は、単なる気分の問題ではないことがあります。

身体が「これ以上負荷をかけないでほしい」と伝えている可能性があります。

オーバートレーニングは、練習量だけの問題ではありません。

仕事、家庭、移動、睡眠不足、精神的ストレスもすべて身体への負荷です。

走る量だけ見て「今週はそんなに練習していない」と判断すると、疲労の本質を見落としてしまいます。

脚だけで疲労を判断してはいけない

ランナーは、疲労を脚の状態だけで判断しがちです。

脚が軽ければ大丈夫。

脚が動けば走れる。

そう考えてしまいます。

しかし、疲れているのは筋肉だけではありません。

ハードな練習、レース、仕事のストレス、睡眠不足が重なると、神経系にも疲労が蓄積します。

この状態では、脚が動いても、身体全体は回復していない場合があります。

たとえば、次のような状態です。

  • 走り出しても集中できない
  • ペース感覚が鈍い
  • 普段より呼吸が苦しい
  • 心拍が上がりやすい
  • フォームが雑になる
  • 少しのことで気持ちが切れる

これは、単に「根性が足りない」という話ではありません。

身体が疲れているサインです。

特に真面目なランナーほど、このサインを無視してしまいます。

しかし、ここで無理をすると、怪我や燃え尽きにつながります。

睡眠の乱れは重要なサイン

Coach Mike は、睡眠を非常に重視しています。

なぜなら、睡眠は身体の回復状態を映す鏡だからです。

よく眠れている時、身体は回復しやすい状態にあります。

しかし、オーバートレーニングやストレスが強い時は、睡眠に変化が出ることがあります。

  • 寝つきが悪い
  • 夜中に何度も起きる
  • 悪い夢を見る
  • 汗をかいて目が覚める
  • 朝起きても疲れている
  • 起きるのがつらい

こうした状態が続く時は、身体が回復モードに入れていない可能性があります。

特に、普段はよく眠れる人が急に眠れなくなった場合は注意が必要です。

Coach Mike は、自分の睡眠の質を簡単に記録する方法を勧めています。

たとえば、朝起きた時に、睡眠を1〜7のスケールで評価する。

1が最高の睡眠。

7が最悪の睡眠。

もし5や6が続くようなら、練習を押し進めるより、まず回復を優先すべきです。

朝の心拍とHRVを見る

疲労を判断するために、Coach Mike が重視しているもう一つの指標が、朝の心拍です。

朝、起き上がる前の安静時心拍を記録すると、自分の回復状態を知るヒントになります。

普段より心拍が高い。

または、いつもと明らかに違う。

その状態が続く場合、身体がストレスを受けている可能性があります。

最近では HRV を使うランナーも増えています。

HRV は、簡単に言えば、自律神経の状態を知るための指標の一つです。

もちろん、数字だけで完全に判断することはできません。

しかし、睡眠、心拍、気分、脚の重さを合わせて見ることで、身体の状態をより正確に把握しやすくなります。

大切なのは、ウォッチの数字に支配されることではありません。

数字を、自分の身体を理解するための材料として使うことです。

神経系が疲れている時の感覚

神経系の疲労は、筋肉痛のようにはっきり見えるものではありません。

しかし、ランナーはその影響をかなり感じます。

たとえば、身体は動くのに気持ちが入らない。

走り出しても集中できない。

普段なら楽しいはずのランニングが、なぜか重く感じる。

これも疲労のサインかもしれません。

Coach Mike 自身も、移動や家族のこと、仕事、レース準備が重なった時に、身体が限界を迎えた経験があります。

その時、問題は単に脚の疲れではありませんでした。

睡眠不足、精神的ストレス、移動、トレーニングが重なり、身体全体が「もう無理だ」と反応したのです。

このような状態では、さらに練習を重ねるより、まず寝ること、食べること、落ち着くことが必要です。

Coach Mike が言うように、疲労の解決策は、とてもシンプルなことが多いです。

休む。寝る。栄養を取る。

それを軽く見ないことが大切です。

頑張る前に一度立ち止まる

オーバートレーニングを防ぐために大切なのは、身体のサインに早く気づくことです。

次のようなサインがある時は、一度立ち止まる必要があります。

  • 筋肉痛が長く残る
  • 疲労感が抜けない
  • 脚が重い
  • やる気が出ない
  • 睡眠が乱れる
  • 食欲が大きく変わる
  • 朝の心拍が高い
  • 普段のペースがきつい
  • ハードに走っても心拍が上がらない

こうしたサインが複数ある時に必要なのは、さらに頑張ることではありません。

練習を軽くすること。

休むこと。

必要なら数日間、完全に回復を優先することです。

真面目なランナーほど、休むことを失敗だと感じます。

しかし、早めに休めるランナーは、結果的に長く走り続けることができます。

壊れてから休むより、壊れる前に調整する。

これが、賢いリカバリーです。

まとめ

オーバートレーニングは、突然起こるものではありません。

身体はその前から、小さなサインを出しています。

Coach Mike が伝えたいポイントは次の通りです。

  • 疲労は筋肉だけに出るものではない
  • 睡眠の乱れは重要なサイン
  • 朝の心拍やHRVは回復状態を見るヒントになる
  • 神経系の疲労にも注意する
  • 早めに休むことは弱さではない

強いランナーとは、無理をし続ける人ではありません。

自分の身体のサインを読み取り、必要な時に調整できる人です。

オーバートレーニングを防ぐことは、トレーニングをサボることではありません。

長く走り続けるための戦略です。


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この記事を書いたコーチ

Mike Trees マスターズ世界チャンピオン コーチ

Mike Trees(7×マスターズ世界チャンピオン)

長年にわたりコーチ、トレーナー、そしてアスリートとして活躍。スポーツ科学の知見と実戦経験を融合させ、ランニングパフォーマンス向上に取り組んできた。

アジアの高温多湿な環境に適した、高機能なコンプレッションウェアとランニングギアの必要性を感じ、SA1NTと共にプロダクト開発を行っている。

Mike Treesからのメッセージ

「私はアスリートとして、コーチとして、そしてスポーツ科学者として、常にスポーツに対するホリスティックなアプローチを取り入れてきました。トレーニング、レース、リカバリー、栄養、そして身体のケア。そのすべてが、長く走り続けるために重要です。」

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