SA1NTコーチ【マイク】が教える|ランナーの習慣作り④ どこで走るかが、脚を変える
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COACH MIKE — ランナーの習慣作り|④/04
どこで走るかは、思っている以上に身体へ影響します。ロード、芝、トレイル、砂浜、トラック、トレッドミル。それぞれにメリットと注意点があります。Coachマイクの考え方をもとに、ケガを減らし、脚を強くし、長く走り続けるための「走る場所」の選び方を整理します。
目次
走る場所は、ただの景色ではない
ランナーは、距離やペースにはかなり敏感です。
今日は何km走るのか。1km何分で走るのか。心拍数はどれくらいか。そうした数字は細かく見るのに、「どこで走るか」は意外と軽く考えられがちです。
でもCoachマイクは、走る場所もトレーニングの一部だと考えています。
同じ10kmでも、コンクリートの道路を走るのと、芝生の上を走るのと、トレイルを走るのとでは、身体への刺激がまったく違います。
硬い路面ではスピードを出しやすい一方で、着地衝撃が大きくなります。柔らかい路面ではペースは落ちやすいですが、脚への衝撃は和らぎ、普段あまり使わない筋肉も働きやすくなります。
つまり、走る場所は単なる背景ではありません。
脚への負担、フォーム、筋力、バランス感覚、怪我のリスクに関わる重要な要素です。
Coachマイクがよく言うのは、人間の身体はコンクリートの上だけを走るように作られているわけではない、ということです。
もちろん、ロードレースに出るなら道路を走る練習も必要です。ただ、毎回同じ硬い路面だけを走り続けると、同じ場所に同じ衝撃が繰り返しかかりやすくなります。
長く走り続けたいなら、走る場所にもバリエーションを持たせることが大切です。
ロードばかり走ると、身体に何が起きるのか
ロードは、最も走りやすく、最も便利な場所です。
家を出てすぐに走れる。ペースを測りやすい。レース本番と同じ路面に慣れることができる。特にマラソンや10km、ハーフマラソンを走る人にとって、ロード練習は必要です。
ただし、ロードばかり走ることには注意が必要です。
アスファルトやコンクリートは硬く、着地の衝撃が大きくなります。毎回同じような路面で、同じ方向に、同じフォームで走り続けると、足首、膝、股関節、腰に繰り返し負担がかかります。
特に、疲れてフォームが崩れた状態で硬い路面を長く走ると、痛みや違和感が出やすくなります。
Coachマイクは、ロードを完全に否定しているわけではありません。
むしろ、ロードレースに出るなら、身体を硬い路面に慣らす必要があります。まったくロードを走らずにロードレースへ出ると、当日の衝撃に身体が対応できないこともあります。
問題は、ロードだけに偏ることです。
毎回ロードで、毎回同じペースで、毎回同じコースを走る。これは便利ですが、身体への刺激が単調になります。
ランニングでは、同じ刺激を繰り返しすぎると、同じ場所に負担が集中します。
だからこそ、ロードは必要だけれど、ロードだけにしない。
このバランスが大切です。
芝やトレイルは、脚を自然に鍛えてくれる
Coachマイクが勧めるのは、できるだけ自然な路面を取り入れることです。
芝生、土の道、林道、トレイル、公園の柔らかい道。こうした場所は、ロードとは違う刺激を身体に与えてくれます。
まず、柔らかい路面は着地衝撃を和らげやすくなります。
硬い道路と比べると、脚や関節への衝撃が少なくなり、長い距離を走る時の負担を減らしやすいのがメリットです。
また、芝やトレイルは完全に平らではありません。
小さな凹凸があり、足元が毎回少しずつ変わります。そのため、足首や足裏、ふくらはぎ、股関節まわりの細かい筋肉が自然に働きます。
これは、バランス感覚や身体の反応を高めるトレーニングにもなります。
Coachマイクがよく使う言葉に、プロプリオセプションがあります。
これは、自分の身体がどこにあり、どのように動いているかを感じ取る能力です。簡単に言えば、足元の変化に対して身体が自然に反応する力です。
トレイルや芝の上を走ると、この感覚が鍛えられます。
ただし、自然な路面にも注意点はあります。
木の根、石、ぬかるみ、段差があるため、最初から速く走ろうとすると捻挫や転倒のリスクがあります。慣れていない人は、まずゆっくり走ることが大切です。
芝やトレイルは、スピードを出す場所というより、身体を育てる場所として考えると使いやすくなります。
砂浜ランは、きついけれど大きな効果がある
砂浜を走ったことがある人なら分かると思いますが、砂の上を走るのはかなりきついです。
地面が沈むため、ロードのように反発をもらえません。脚で押しても、エネルギーが砂に吸収される感覚があります。
その分、ふくらはぎ、足裏、股関節、体幹はかなり使われます。
Coachマイクは、砂浜ランをとても良いトレーニングだと考えています。
砂の上では、ロードのように地面からの反発に頼りにくいため、自分の筋力で身体を前に運ぶ必要があります。これは脚づくりとして非常に有効です。
また、柔らかい砂は関節への衝撃を減らしやすいため、うまく取り入れれば身体に優しい強化トレーニングにもなります。
ただし、砂浜ランは負荷が高いので、やりすぎは禁物です。
特に慣れていない人が、いきなり長時間走ると、ふくらはぎやアキレス腱に大きな負担がかかります。
最初は短時間で十分です。
例えば、海辺に行った時に10分だけ軽く走る。あるいは、通常のジョグの最後に少しだけ砂浜を入れる。そのくらいから始める方が安全です。
裸足で走る場合も、足裏が慣れていない人は注意が必要です。貝殻や石がある場所では、怪我をしないように路面をよく確認してください。
砂浜ランは、気持ちよく見えて、実際にはかなり強度の高いトレーニングです。
だからこそ、短く、丁寧に、少しずつ取り入れることが大切です。
トラックとトレッドミルは、使い方を間違えない
トラックは、ペース管理にとても便利です。
距離が正確で、路面も安定しているため、インターバルやタイムトライアルには向いています。自分の走力を測る場所としても使いやすいです。
ただし、Coachマイクは、トラックばかり走ることには注意しています。
トラックは基本的に同じ方向へ回り続けます。そのため、常に片側へ少し傾いた状態で走ることになり、長く続けると身体の左右差や負担につながる可能性があります。
ウォームアップやクールダウンでは、可能であれば反対方向に走るなど、負担を分散させる工夫が必要です。
また、トラックは反発があり走りやすい一方で、アキレス腱やふくらはぎに負担がかかることもあります。スピード練習に便利だからといって、毎回トラックで追い込む必要はありません。
トレッドミルにも使い道があります。
天候が悪い日、空気が悪い都市、夜間で安全に外を走れない時には、非常に便利です。速度や傾斜を一定にできるため、フォーム確認や心拍管理にも使いやすいです。
ただし、トレッドミルは外を走るのと同じではありません。
床が動いてくれるため、風の抵抗もなく、外より楽に感じることがあります。Coachマイクは、トレッドミルでは傾斜を1%以上に設定することを勧めています。
また、テレビを見ながら下を向いて走ると、フォームが崩れやすくなります。できれば鏡でフォームを確認したり、足音を静かにする意識を持ったりすると、良い練習になります。
トラックもトレッドミルも、悪いものではありません。
ただし、それだけに頼らず、目的を持って使うことが大切です。
理想は、路面を組み合わせること
では、ランナーはどこで走るのが一番良いのでしょうか。
Coachマイクの答えは、ひとつの路面に決めつけないことです。
ロードにはロードの良さがあります。レースに近く、スピードも出しやすい。テンポ走やレースペース走には向いています。
芝やトレイルには、脚への衝撃を減らし、バランス感覚や筋力を自然に鍛えてくれる良さがあります。
砂浜には、短時間でも強い負荷をかけられるメリットがあります。
トラックは正確なペース練習に向いていますし、トレッドミルは天候や安全面の問題がある時に役立ちます。
つまり、大切なのは使い分けです。
毎回同じ場所を、同じペースで走るのではなく、目的に合わせて場所を変える。
例えば、ポイント練習はロードやトラックで行い、イージーランは芝や公園の柔らかい道を使う。週末はトレイルでゆっくり長く走る。旅行先ではGoogleマップや公園を探して、新しいコースを走ってみる。
こうした変化は、身体への刺激を増やすだけでなく、ランニングそのものを楽しくしてくれます。
Coachマイクは、都市の中でも走れる場所を探すことを大切にしています。
東京のような大都市でも、公園、川沿い、緑道、芝生、少し静かな道は探せばあります。完璧な環境でなくても、少し工夫すれば身体に優しいコースは見つかります。
走る場所を変えることは、トレーニングに変化をつけるだけではありません。
怪我を減らし、脚を強くし、気持ちをリフレッシュするための大切な習慣です。
Coachマイクの考え方をまとめるなら、こうです。
どこで走るかは、どう走るかと同じくらい大切です。
ロードだけに偏らず、自然な路面も取り入れる。
その小さな工夫が、長く走れる脚を作っていきます。
COACH MIKE’S NOTE
僕は、できるだけ自然な路面を走ることを大切にしています。ロードレースに出るならロード練習も必要ですが、毎日硬い路面ばかり走ると、身体への負担は大きくなります。
芝、トレイル、砂浜、公園の道などをうまく組み合わせることで、脚は自然に強くなります。都市に住んでいても、探せば走れる場所はあります。どこで走るかを考えることも、ランナーの大切な習慣です。
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この記事を書いたコーチ
Mike Trees(7 x マスターズ世界チャンピオン)
マイクは、長年コーチとして、またトレーナーとして、また選手として活躍してきました。
インスタグラム @run.nrg にて、難しいスポーツ科学を誰にでも分かりやすいように毎日配信しています。分かりやすい解説が好評で、フォロワー数は45万人以上。
アジアの暑い気候に適した、非常に機能的なコンプレッションウェアとランニングギアを作りたいという想いから、SA1NTと共同開発を行いました。
MIKE TREES から一言;
「私はアスリートとして、コーチとして、そしてスポーツ科学者として、常にスポーツに対するホリスティックなアプローチを取り入れてきました。
トレーニングからレース、リカバリー、そして体への燃料補給に至るまで、手を抜かずに取り組んできました。
卓越性を追求する中で、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、フィット感の高い機能的なスポーツウェアは必須です。
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