SA1NTコーチ【マイク】が教える|ランニングの科学① いろいろな走り方とその目的

ランニングには「いろいろな走り方」がある

ランニングの練習には、ロングラン、テンポ走、ファルトレク、インターバル走、坂道トレーニングなど、さまざまな種類があります。

しかし大切なのは、ただメニューをこなすことではありません。

それぞれの練習が「何のためにあるのか」を理解することです。

目的を知らずに走ると、毎回同じような練習になり、疲労ばかりが溜まってしまいます。

逆に、走り方の目的を理解すると、練習の質は大きく変わります。


こんな疑問を解消します

  • ランニングの練習にはどんな種類があるのか?
  • ロングラン、テンポ走、インターバル走は何が違うのか?
  • なぜ毎回同じペースで走るだけでは足りないのか?
  • 目的別に練習をどう使い分ければいいのか?

なぜランニングには種類があるのか

ランニングで高めたい能力は一つではありません。

長く走るための有酸素能力、速いペースを維持する力、スピード、脚力、フォーム、回復力など、複数の能力が関係しています。

そのため、すべてを同じ練習だけで鍛えることはできません。

ロングランにはロングランの目的があり、インターバル走にはインターバル走の目的があります。

練習の種類を理解することは、自分の体に何を求めているのかを理解することでもあります。


ロングラン|持久力の土台を作る

ロングランは、ランニングの土台を作るための最も重要な練習の一つです。

長時間走ることで、心肺機能、毛細血管、脂肪をエネルギーとして使う能力が高まります。

これは、速く走るための前提となる「長く動き続けられる体」を作る練習です。

ロングランは、速く走る必要はありません。

むしろ、ゆっくり長く走ることで、有酸素能力を効率よく高めることができます。


テンポ走|速いペースを維持する力を作る

テンポ走は、楽ではないけれど維持できるペースで走る練習です。

目的は、レースに近い強度で走り続ける力を高めることです。

特に、乳酸が溜まり始めるギリギリのラインで走ることで、速いペースを長く保つ能力が向上します。

5km、10km、ハーフマラソン、マラソンのすべてに役立つ重要な練習です。


ファルトレク|感覚でスピードを変える練習

ファルトレクは、スウェーデン語で「スピードプレイ」という意味です。

決まった距離やペースに縛られず、走りながらスピードを変える練習です。

調子が良いときは少し速く走り、疲れたらペースを落とします。

時計に頼りすぎず、自分の体の感覚を使うことが大きな特徴です。

マイクは、ファルトレクを自然なスピード持久力トレーニングとしてすすめています。


インターバル走|VO₂maxとスピードを高める

インターバル走は、速いランと回復を繰り返す練習です。

目的は、心肺機能の上限を引き上げ、速いスピードに体を慣らすことです。

VO₂maxを高めたいときや、5km・10kmのスピードを伸ばしたいときに効果的です。

ただし、強度が高いため、やりすぎると疲労やケガにつながります。

インターバル走は、毎回行う練習ではなく、目的を持って取り入れるポイント練習です。


坂道トレーニング|脚力とパワーを作る

坂道トレーニングは、ランナーにとって非常に効果的な筋力トレーニングです。

坂を上ることで、臀部、ハムストリングス、ふくらはぎ、体幹が自然に使われます。

ジムで重りを持つだけではなく、走る動きの中で必要な筋力を鍛えられることが大きな利点です。

マイクは坂道練習を、機能的なウェイトトレーニングのようなものだと考えています。

脚力、パワー、フォーム、メンタルの強化にもつながります。


クロストレーニング|走らない日こそ強くなる

強くなるためには、走ることだけが答えではありません。

水泳、自転車、アクアジョグ、サーキットトレーニングなどを取り入れることで、心肺機能を高めながら脚への衝撃を減らすことができます。

特に疲労が溜まっているときや、ケガのリスクがあるときには、クロストレーニングが非常に有効です。

走らない日を休みではなく、別の形で体を強くする日と考えることができます。


大切なのは組み合わせること

ランニングの練習で最も大切なのは、どれか一つの練習だけに偏らないことです。

ロングランだけではスピードが不足します。

インターバル走だけでは持久力の土台が不足します。

坂道練習だけでは疲労が大きくなりすぎることもあります。

それぞれの練習には役割があり、適切なタイミングで組み合わせることで効果が高まります。


まとめ

ランニングには、目的に応じたさまざまな走り方があります。

  • ロングランは持久力の土台を作る
  • テンポ走は速いペースを維持する力を作る
  • ファルトレクは感覚とスピード持久力を鍛える
  • インターバル走はVO₂maxとスピードを高める
  • 坂道トレーニングは脚力とパワーを作る
  • クロストレーニングはケガを防ぎながら体を強くする

大切なのは、練習の名前を覚えることではありません。

その練習が「何のためにあるのか」を理解することです。

目的を理解して走ることで、トレーニングの質は大きく変わります。


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この記事を書いたコーチ

Mike Trees(7 x マスターズ世界チャンピオン)

マイクは、長年コーチとして、またトレーナーとして、また選手として活躍してきた。

インスタグラム@run.nrgにて、難しいスポーツ科学を誰にでも分かりやすく発信している。

アジアの暑い気候に適した機能的なコンプレッションウェアをSA1NTと共同開発。

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