SA1NTコーチ【マイク】が教える|ピリオダイゼーションの科学④ テーパリングとは?休むことで速くなる科学
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休むことは、トレーニングをやめることではない
多くのランナーは、レースが近づくほど「もっと走らなければ」と感じます。
しかし、最高のパフォーマンスを発揮するために必要なのは、最後まで追い込むことではありません。
むしろ重要なのは、これまで積み上げてきたトレーニングの効果を体に定着させることです。
それを可能にするのがテーパリングです。
テーパリングとは、レース前にトレーニング量を計画的に減らし、疲労を抜きながらパフォーマンスを最大化する方法です。
私はテーパリングを「刃を研ぐ時間」だと考えています。
木を切る前に斧を研ぐように、レース前には体と心を最高の状態に整える必要があります。
目次
こんな疑問を解消します
- テーパリングとは何か?
- なぜ練習量を減らすと速くなるのか?
- レース前はどれくらい走ればよいのか?
- 休むと遅くなる気がするのはなぜか?
- テーパーで失敗しないためのポイントは?
テーパリングとは何か
テーパリングとは、レース前の一定期間にトレーニング量を減らし、疲労を取り除きながらパフォーマンスを最大化する方法です。
目的は、フィットネスを失うことなく、蓄積した疲労だけを取り除くことです。
つまり「弱くなる」のではなく、「本来の力を発揮できる状態に戻す」作業です。
なぜ休むと速くなるのか
トレーニングは刺激であり、成長そのものではありません。
本当に強くなるのは、刺激を受けた後に回復する時です。
テーパリングでは、これまでの練習で作ってきた適応が完成し、体が最高の状態に整います。
雪が静かに積もっていくように、これまでの努力が少しずつ形になり、レース当日に一つの大きな成果として現れます。
体の中で起こっていること
テーパリング中には、体の中で多くの回復が進みます。
- 筋肉の微細な損傷の修復
- グリコーゲンの再充填
- ホルモンバランスの正常化
- 免疫機能の回復
- 神経系の疲労回復
- 精神的ストレスの軽減
これらがそろうことで、これまでのトレーニングの効果を最大限に発揮できるようになります。
どれくらい練習量を減らすべきか
一般的には、レースの1〜3週間前から徐々に走行距離を減らしていきます。
マラソンでは2〜3週間のテーパーが一般的です。
多くの場合、総走行距離を30〜60%程度減らします。
ただし、個人差があるため、自分に合ったパターンを見つけることが重要です。
強度は維持し、量を減らす
テーパリングの最も重要な原則は、「強度を維持しながら量を減らす」ことです。
完全に走らなくなるのではなく、短い刺激を入れて体の感覚を保ちます。
エンジンを止めるのではなく、アイドリング状態で維持するイメージです。
不安になるのは正常
練習量を減らすと、「遅くなってしまうのではないか」と感じることがあります。
これは非常によくある心理反応です。
しかし、短期間のテーパーで有酸素能力が大きく低下することはほとんどありません。
むしろ、疲労が抜けることで本来の能力が表面に現れます。
テーパーでよくある失敗
- 不安になって走りすぎる
- 新しい練習を試す
- 睡眠不足になる
- 食事や補給を乱す
- 生活リズムを崩す
テーパリングの合言葉は「迷ったらやりすぎない」です。
まとめ
- テーパリングは疲労を抜きながら能力を最大化する方法
- 休むことで筋肉、神経、免疫、ホルモンが回復する
- 量を減らし、強度は維持する
- 不安になるのは正常
- 迷ったらやりすぎない
最後の数週間は、強くなるために頑張る時期ではありません。
これまで積み上げてきたものを完成させる時期です。
最高のレースは、最後に走り込んだ人ではなく、最も良い状態でスタートラインに立った人が実現します。
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この記事を書いたコーチ
Mike Trees(7 x マスターズ世界チャンピオン)
マイクは、長年コーチとして、またトレーナーとして、また選手として活躍してきた。
インスタグラム@run.nrgにて、難しいスポーツ科学を誰にでも分かりやすいようにアプローチして毎日配信している。だれにでも分かりやすいと好評でフォロワー数45万人。
アジアの暑い気候に適した、非常に機能的なコンプレッションウェアとランニングギアを作りたいという希望を持って、セイントと開発しました。
MIKE TREES から一言;
「私はアスリートとして、コーチとして、そしてスポーツ科学者として、常にスポーツに対するホリスティックなアプローチを取り入れてきました。
トレーニングからレース、リカバリー、そして体への燃料補給に至るまで、手を抜かずに取り組んできました。
卓越性を追求する中で、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、フィット感の高い機能的なスポーツウェアは必須です。
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