SA1NTコーチ【マイク】が教える|ピリオダイゼーションの科学③ テンポ走・インターバルとは?スピードを作る期間
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スピードは「土台」の上に積み上げる
ベーストレーニングによって有酸素能力という土台ができたら、次の段階はスピードを作る期間です。
ここで中心となるのが、テンポ走、LT走、インターバル、そしてレースペース走です。
多くのランナーは「速く走る練習」とひとまとめに考えますが、それぞれのトレーニングには明確な目的があります。
どの練習もただ苦しむために行うのではありません。
乳酸閾値を高めるのか、VO₂maxを向上させるのか、レースペースに慣れるのかによって、体に起こる適応は異なります。
私はこの期間を、家に屋根と壁を作り、建物を完成に近づける工程だと考えています。
ベースという基礎があるからこそ、スピードという上物を安全に積み上げることができます。
目次
こんな疑問を解消します
- テンポ走とインターバルの違いは何か?
- 乳酸閾値(LT)とは何か?
- VO₂maxを高めるにはどうすればよいか?
- レースペース走はなぜ重要なのか?
- スピード練習はどの順番で行うべきか?
テンポ走・LT走とは何か
テンポ走やLT走は、乳酸閾値(Lactate Threshold)を高めるためのトレーニングです。
乳酸閾値とは、乳酸の産生と処理のバランスが崩れ始めるポイントです。
この強度を高めることで、「きついけれど持続できるペース」が速くなります。
マラソン、ハーフマラソン、10kmなど、ほとんどの持久系レースで非常に重要な能力です。
乳酸閾値(LT)が上がると何が起こるのか
LTが向上すると、以前は苦しかったペースをより楽に維持できるようになります。
雪が静かに積もっていくように乳酸がたまる強度でも、体がそれを処理し続けられるようになるのです。
結果として、レースペースそのものが向上します。
インターバルとは何か
インターバルは、高強度のランニングと短い回復を繰り返すトレーニングです。
主な目的は、最大酸素摂取量(VO₂max)を高めることです。
心肺機能に強い刺激を与え、より多くの酸素を取り込み、運搬し、利用する能力を向上させます。
VO₂maxと最大酸素摂取量
VO₂maxは、体が1分間に利用できる酸素の最大量を示します。
エンジンの大きさのようなもので、これが大きいほど高い出力を発揮できます。
ただし、大きなエンジンがあっても、効率よく使えなければ速く走ることはできません。
そのため、VO₂maxとLTの両方を高めることが重要です。
レースペース走の役割
レースペース走は、目標ペースに身体と脳を慣らすトレーニングです。
エネルギー消費、呼吸、フォーム、補給のタイミングを実戦的に確認できます。
「このペースで走れる」という自信を育てることも大きな目的です。
ケーキ作りの例えで理解する
ベーストレーニングがスポンジケーキの土台だとすれば、スピード練習はその上のクリームやデコレーションです。
スポンジがしっかりしていなければ、どれほど美しく飾っても崩れてしまいます。
逆に、土台がしっかりしていれば、最後の仕上げによって大きく完成度が高まります。
スピード期の注意点
この時期は負荷が高くなるため、睡眠、栄養、回復の重要性がさらに増します。
質の高い練習を週1〜2回行い、それ以外の日はしっかりと回復することが基本です。
速い練習を増やしすぎると、かえって適応できず、故障や停滞につながります。
どれくらいの期間行うか
一般的には6〜10週間程度かけて、段階的に強度を高めていきます。
ベース期で作った土台の上に、少しずつレース特異的な能力を積み上げていきます。
まとめ
- テンポ走・LT走は乳酸閾値を高める
- インターバルはVO₂maxを向上させる
- レースペース走は実戦能力を高める
- ベーストレーニングの上にスピードを積み上げる
- 6〜10週間かけて段階的に強化する
速く走るためには、ただ速く走るだけでは不十分です。
目的に応じたトレーニングを、適切な順番で積み上げることが重要です。
土台の上にスピードを重ねることで、レース当日に最大の力を発揮できるようになります。
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この記事を書いたコーチ
Mike Trees(7 x マスターズ世界チャンピオン)
マイクは、長年コーチとして、またトレーナーとして、また選手として活躍してきた。
インスタグラム@run.nrgにて、難しいスポーツ科学を誰にでも分かりやすいようにアプローチして毎日配信している。だれにでも分かりやすいと好評でフォロワー数45万人。
アジアの暑い気候に適した、非常に機能的なコンプレッションウェアとランニングギアを作りたいという希望を持って、セイントと開発しました。
MIKE TREES から一言;
「私はアスリートとして、コーチとして、そしてスポーツ科学者として、常にスポーツに対するホリスティックなアプローチを取り入れてきました。
トレーニングからレース、リカバリー、そして体への燃料補給に至るまで、手を抜かずに取り組んできました。
卓越性を追求する中で、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、フィット感の高い機能的なスポーツウェアは必須です。
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