ハイロックス種目④バーピーブロードジャンプ攻略法

カテゴリー:8種目攻略|Vol.13

HYROXの4つ目のファンクショナル種目が、バーピーブロードジャンプです。

スキーエルゴ、スレッドプッシュ、スレッドプルを終えた後に登場する、心肺にも脚にも大きな負荷がかかる種目です。

見た目は分かりやすい種目です。

バーピーをして、前にジャンプする。

それを80m繰り返します。

しかし、実際にやってみると、HYROXの中でもかなり苦しい種目の一つです。

大きく跳びすぎると脚が削られます。

急ぎすぎると心拍が上がりすぎます。

フォームが崩れると、次のランで一気に動けなくなります。

トニーコーチも、レースの中でバーピーブロードジャンプを大きな山場として捉えており、ここでは「リズムを崩さず進むこと」が重要になります。

この記事では、HYROX種目④バーピーブロードジャンプの基本、よくある失敗、効率の良い進み方、ペース配分、レースでの注意点を、トニーコーチの視点を交えて解説します。


目次


HYROXのバーピーブロードジャンプとは?

HYROXのバーピーブロードジャンプは、バーピーを行った後、前方へジャンプして進む種目です。

距離は80mです。

スレッドプルを終えた後に行うため、すでに脚、前腕、背中、心肺に疲労が入っています。

その状態で、床に伏せる、立ち上がる、前に跳ぶ、また伏せる、という動作を繰り返します。

この種目の難しさは、単にバーピーがきついことではありません。

上下動と前方ジャンプが組み合わさることで、心拍が一気に上がり、脚も強く削られることです。

そして、この後にはまだローイング、ファーマーズキャリー、サンドバッグランジ、ウォールボール、さらに複数のランが残っています。

つまり、バーピーブロードジャンプは、HYROX中盤の大きな分岐点です。

ここで無理に攻めすぎると、後半のレースが崩れます。

逆に、ここを落ち着いて処理できると、次のランとローイングへスムーズにつなげやすくなります。

関連記事:HYROX種目③スレッドプル攻略法


なぜバーピーブロードジャンプはきついのか

バーピーブロードジャンプがきつい理由は、全身を何度も上下させるからです。

まず床に伏せます。

そこから立ち上がります。

さらに前へジャンプします。

着地したら、また床に伏せます。

この動作を80m繰り返します。

心肺、脚、体幹、肩、腕を同時に使うため、疲労が一気に溜まります。

特にHYROXでは、ここに入る前にスレッドプッシュとスレッドプルを終えています。

脚はすでに重くなっています。

前腕や背中にも疲労があります。

その状態で、床から立ち上がってジャンプし続けるため、想像以上にきつく感じます。

トニーコーチも、バーピーブロードジャンプはレースの中でかなり大きな山になる種目として捉えています。

ここは気合いで突っ込むより、リズムとペース配分が重要です。


大きく跳べばいいわけではない

バーピーブロードジャンプでは、つい大きく跳びたくなります。

1回のジャンプ距離が長ければ、回数が少なくなるからです。

しかし、HYROXでは必ずしも大きく跳ぶことが正解ではありません。

大きく跳ぶほど、脚への負担が大きくなります。

着地の衝撃も増えます。

立ち上がりからジャンプまでの動作も大きくなり、心拍も上がりやすくなります。

大きく跳んで序盤は進めても、後半でリズムが崩れ、休みが増えると、結果的に遅くなることがあります。

トニーコーチの考え方では、この種目は「大きく跳ぶ」よりも、リズムを崩さず進むことが大切です。

一回一回を最大にしようとするのではなく、自分が最後まで続けられるジャンプ幅を選ぶ。

これが、HYROXでのバーピーブロードジャンプ攻略の基本です。


バーピーブロードジャンプでよくある失敗

失敗① 最初から大きく跳びすぎる

最初に大きく跳びすぎると、脚が早い段階で疲れます。

後半でジャンプが小さくなり、休みも増えやすくなります。

最初から最後まで続けられる幅を選ぶことが大切です。

失敗② 立ち上がりで無駄に力む

バーピーから立ち上がる時に、毎回力任せに起き上がると、脚と心肺が削られます。

できるだけ同じ動作で、リズムよく立ち上がることが重要です。

失敗③ 着地で姿勢が崩れる

ジャンプの着地で体が前に倒れすぎたり、膝が内側に入ったりすると、次の動作に入りにくくなります。

着地した瞬間に次のバーピーへつなげられる姿勢を作りましょう。

失敗④ 呼吸を止める

きつくなると、立ち上がりやジャンプの瞬間に息を止めてしまうことがあります。

しかし、80m続く種目です。

呼吸を止めすぎると、一気に心拍が上がります。

失敗⑤ ルール確認が甘い

バーピーブロードジャンプには、手を置く位置やラインに関するルールがあります。

本番で迷うと、動きが止まります。

レース前に必ずルールを確認しておくことが大切です。


効率の良いフォーム

バーピーブロードジャンプでは、無駄な動きを減らすことが重要です。

速く動くことよりも、同じリズムで進み続けることを優先しましょう。

① 床に伏せる動作を雑にしない

疲れてくると、床に落ちるように伏せてしまうことがあります。

しかし、毎回大きな衝撃を受けると、腕や肩、体幹に余計な負担がかかります。

コントロールして床へ下りることが大切です。

② 立ち上がりを一定にする

立ち上がり方が毎回バラバラになると、リズムが崩れます。

足をどこに戻すか、どのタイミングで立つかを一定にしましょう。

③ ジャンプ幅を欲張らない

大きく跳ぶより、続けられる幅で跳ぶことが大切です。

自分の脚力と心肺に合った幅を選びます。

④ 着地したらすぐ次の動作へ入る

着地してから長く立ち止まると、リズムが切れます。

着地したら、すぐ次のバーピーに入れる姿勢を作ります。

⑤ 呼吸を動作に合わせる

伏せる、立つ、跳ぶ、着地する。

このリズムに合わせて呼吸を続けます。

呼吸が止まると、一気に苦しくなります。


リズムと呼吸の作り方

バーピーブロードジャンプで最も大切なのは、リズムです。

最初の10mだけ速くても意味がありません。

80mを通して、どれだけ止まらず進めるかが重要です。

おすすめは、自分の中で一定のテンポを作ることです。

床に伏せる。

立つ。

跳ぶ。

着地する。

すぐ次へ入る。

この一連の動作を、毎回同じように繰り返します。

苦しくなった時に完全に止まるのではなく、ジャンプ幅を少し小さくしてでも動き続ける方が良い場合があります。

ただし、フォームが完全に崩れるほど無理をする必要はありません。

HYROXでは、この後にまだ長いレースが続きます。

リズムを守りながら、次のランへつなげることが大切です。


ラインとルール確認の重要性

バーピーブロードジャンプでは、ルール確認が非常に重要です。

本番では、手を置く位置、体の位置、ジャンプの開始位置など、細かいルールがあります。

トニーコーチも、実際のレースでラインや手の位置に関するルール確認の重要性を振り返っています。

本番中に「ここで手を置いて良いのか」「このラインを越えているのか」と迷うと、その分だけリズムが崩れます。

また、ノーレップややり直しが出ると、体力だけでなくメンタルも削られます。

レース前には、必ず次の点を確認しましょう。

  • 手をどこに置いてバーピーを始めるか
  • ジャンプの着地位置はどこまで認められるか
  • ラインを越える必要があるのか
  • ノーレップになる動作は何か
  • ジャッジの指示があった時にどう対応するか

HYROXでは、体力だけでなく、ルールを理解していることもレース力の一部です。


ランナーが注意すべきポイント

ランナータイプの人は、HYROXのランでは強みを出しやすいです。

しかし、バーピーブロードジャンプでは苦戦することがあります。

理由は、ランニングとは違う種類の筋力と動きが必要だからです。

ランニングでは、前に進むリズムはあります。

しかし、床に伏せて立ち上がる動きや、両脚で前方へジャンプする動きは、普段のランニングではあまり行いません。

ランナーが注意したいのは、脚を使い切らないことです。

バーピーブロードジャンプで大きく跳びすぎると、次のランで脚が重くなります。

ランナーは、次のポイントを意識しましょう。

  • ジャンプ幅を欲張らない
  • 立ち上がりで焦らない
  • 呼吸を止めない
  • 次のランに脚を残す
  • バーピー動作を事前に練習しておく

ランの強みを活かすためにも、バーピーブロードジャンプで脚を使い切らないことが重要です。


CrossFit経験者が注意すべきポイント

CrossFit経験者は、バーピーに慣れている人が多いです。

そのため、バーピーブロードジャンプも比較的入りやすい種目です。

しかし、HYROXでは注意が必要です。

CrossFitのワークアウトでは、短時間で高い強度を出す場面があります。

その感覚でバーピーブロードジャンプに入ると、序盤から飛ばしすぎてしまうことがあります。

HYROXでは、この後にまだローイング、ファーマーズキャリー、サンドバッグランジ、ウォールボール、そしてランが残っています。

トニーコーチも、バーピーブロードジャンプでは決めた回数やリズムで進むことを重視しています。

CrossFit経験者は、次の点を意識しましょう。

  • 得意だからといって最初から飛ばさない
  • 大きく跳びすぎない
  • 呼吸を乱しすぎない
  • 次のローイングで回復できる状態を残す
  • ルールとラインを事前に確認する

HYROXでは、得意種目で攻めるだけでなく、全体の流れの中でどう進めるかが重要です。

関連記事:HYROXで結果を出せる人の特徴


ダブルスでのバーピーブロードジャンプ戦略

ダブルスでは、バーピーブロードジャンプを2人で分担できます。

トニーコーチは、ダブルスの戦略として、距離ではなく回数で分ける方法を紹介しています。

たとえば、5回ジャンプしたら交代するような形です。

本番では、ジムのように正確に何m進んだかを確認しにくい場合があります。

そのため、距離ではなく「5回やったら交代」というように決めておくと、分かりやすく進められます。

ただし、これはチームの能力によって変えて良い部分です。

バーピーブロードジャンプが得意な人が少し多めに行う。

苦手な人は短く交代する。

その日の状態を見て、柔軟に変えることも必要です。

ダブルスで大切なのは、片方が完全に潰れないことです。

ファンクショナル種目で無理をしすぎると、その後のランでチーム全体のペースが落ちます。

バーピーブロードジャンプは、交代のルールとリズムを事前に決めておきましょう。

関連記事:HYROXのカテゴリー(シングル/ダブルス/リレー)の違いと選び方


バーピーブロードジャンプ練習メニュー

バーピーブロードジャンプは、ただ80mを何度も行うだけではなく、フォーム、リズム、距離感、ランとのつながりを分けて練習することが大切です。

メニュー① フォーム確認

  • バーピーブロードジャンプ 5回 × 5セット
  • レスト:60〜90秒
  • 目的:立ち上がりとジャンプのリズムを作る

このメニューでは、速さよりフォームを優先します。

毎回同じ立ち上がり、同じジャンプ幅で進めるかを確認します。

メニュー② リズム練習

  • 10m × 4〜6本
  • レスト:60秒
  • 目的:止まらず一定のリズムで進む

短い距離で、止まらず進む感覚を作ります。

ジャンプ幅を欲張らず、最後まで同じテンポを保ちます。

メニュー③ HYROXペース練習

  • 20m × 4本
  • 本番の区切りを意識する
  • レストは短め

本番に近い距離感を作る練習です。

20mごとにペースを確認し、後半でリズムが崩れないかを見ます。

メニュー④ ランとの組み合わせ

  • 1kmラン
  • バーピーブロードジャンプ 20〜40m
  • 1kmラン

これはHYROXに近い練習です。

バーピーブロードジャンプ後にランへ入った時、脚と心肺がどう変わるかを確認します。

最初から80mを入れる必要はありません。

目的は、疲れた状態で次のランに入る感覚を作ることです。


バーピー後のランをどう走るか

HYROXでは、バーピーブロードジャンプが終わったら、また1kmランへ向かいます。

ここは非常に重要です。

バーピーブロードジャンプの後は、心拍がかなり上がっています。

脚も重くなっています。

ここで焦ってすぐに元のペースへ戻そうとすると、次のローイングに入る前にさらに苦しくなります。

最初の100〜200mは、リズムを戻す区間と考えましょう。

呼吸を整え、腕振りを戻し、少しずつランの動きに切り替えます。

トニーコーチも、HYROXでは種目の後のランが大きなポイントになると話しています。

バーピーブロードジャンプを終えた瞬間に安心するのではなく、そこからのランをどう立て直すかが重要です。

ここで落ち着いて入れると、次のローイングを回復のきっかけとして使いやすくなります。


ウェアと補給の準備

バーピーブロードジャンプでは、床に伏せる、立ち上がる、跳ぶという動作を何度も繰り返します。

そのため、ウェアはずれにくく、擦れにくく、動きを妨げないものを選ぶことが大切です。

トニーコーチもおすすめしているSA1NTのP1 Elite Compression Shortsは、HYROXのようにランとファンクショナル種目が混ざる競技と相性が良いアイテムです。

適度なコンプレッションで脚をサポートしながら、バーピー、ジャンプ、ランジ、ウォールボールのような大きな動きにも対応しやすい設計です。

また、P1 Eliteにはポケットがあるため、補給ジェルを1〜2個入れておくのにも便利です。

HYROXは1時間以上かかる選手も多いため、レース中盤でジェルを取れるようにしておくと、後半のランやウォールボールに向けたエネルギー補給として使いやすくなります。

本番で使うウェアや補給は、必ず練習で試しておきましょう。

▶ トニーコーチおすすめ:SA1NT P1 Elite Compression Shortsを見る

関連記事:HYROXレース向けシューズ・ウェア・ギアの選び方


まとめ|バーピーブロードジャンプはリズムを崩さないことが大切

HYROXのバーピーブロードジャンプは、見た目以上にきつい種目です。

床に伏せる。

立ち上がる。

前に跳ぶ。

また伏せる。

この動作を80m続けるため、脚にも心肺にも大きな負担がかかります。

ここで大切なのは、大きく跳ぶことではありません。

最後まで続けられるリズムを作ることです。

トニーコーチも、バーピーブロードジャンプではリズムを崩さず進むことを重視しています。

大きく跳びすぎない。

立ち上がりで焦らない。

呼吸を止めない。

ルールとラインを事前に確認する。

そして、終わった後のランへ落ち着いてつなげる。

バーピーブロードジャンプは、HYROX中盤の大きな山場です。

ここを冷静に処理できると、後半のローイング、キャリー、ランジ、ウォールボールまでレースを安定させやすくなります。

Tonyコーチのバーピーブロードジャンプのユーチューブ


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この記事はSA1NT JAPAN編集部が作成し、CrossFit Uninterruptedヘッドコーチであり、HYROX競技にも挑戦している板谷友弘氏の監修を受けています。

監修

板谷友弘(UFIT Tony Coach / CrossFit Uninterrupted Head Coach)

板谷友弘コーチ UFIT Tony Coach

板谷友弘(いたや ともひろ)氏は、日本を代表するクロスフィットアスリートであり、世界最高峰の舞台であるCrossFit Games Finalsの出場経験を持つ世界レベルの競技者です。

CrossFitはランニング、持久力、筋力、体操競技、ウェイトリフティングなど、あらゆる身体能力が求められる競技であり、その中で世界トップレベルに到達した日本人選手の一人です。

現在は、自身がオーナー兼ヘッドコーチを務めるCrossFit Uninterrupted(UFIT)を運営し、競技者から一般の方まで幅広く指導しています。また近年はHYROX競技にも積極的に取り組み、CrossFitとHYROXの両方を深く理解する数少ない日本人コーチとして活動しています。HYROXはランニングの経験がない中も大阪大会で3位、日本人選手2位に輝きました。

選手として世界レベルを経験し、コーチとして数多くのアスリートを指導してきた経験を活かし、本記事の監修を担当しています。

トニーコーチから一言:

「バーピーブロードジャンプは、頑張って大きく跳べばいい種目ではありません。ここで脚と心肺を使いすぎると、その後のランとローイング以降に響きます。自分が最後まで続けられるジャンプ幅とリズムを作ることが大切です。特に本番ではラインやルールもあるので、練習の段階から動き方とルール確認をセットでやっておくと安心です。」

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