ハイロックス大会:アスリートタイプ別攻略法
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カテゴリー:大会攻略|Vol.23
HYROXは、さまざまな競技経験を持つ人が挑戦しやすいレースです。
CrossFitをやっている人。
Spartan Raceに出ている人。
普段からランニングをしている人。
それぞれに強みがあります。
しかし、HYROXはどれか1つの能力だけで勝負できる競技ではありません。
8kmのランがあります。
重いスレッドを押したり引いたりします。
ローイング、スキーエルゴ、ウォールボール、サンドバッグランジ、ファーマーズキャリーもあります。
トニーコーチは、HYROXに出る日本の参加者として、CrossFit経験者、Spartan Race経験者、ランナーが多くなるのではないかと話しています。
そして、それぞれのタイプで準備すべきポイントは違います。
CrossFit経験者は、ランを強化すると記録が伸びやすい。
Spartan Race経験者は、HYROX特有のマシンやウォールボールに慣れると伸びやすい。
ランナーは、筋力と重さへの対応力を作る必要がある。
この記事では、HYROXに挑戦するアスリートをタイプ別に分け、それぞれの強み、弱点、やるべき練習をトニーコーチの解説をもとに整理します。
目次
- HYROXは競技経験によって準備が変わる
- トニーコーチが想定する3つの参加者タイプ
- CrossFit経験者の強み
- CrossFit経験者がやるべきこと:ランを強化する
- Spartan Race経験者の強み
- Spartan Race経験者がやるべきこと:HYROX特有の動きに慣れる
- ランナーの強み
- ランナーがやるべきこと:筋力と重さに慣れる
- ウォールボールの重さは想像よりきつい
- タイプ別おすすめ練習メニュー
- 全タイプに共通する大切な考え方
- ウェアと補給の準備
- まとめ
HYROXは競技経験によって準備が変わる
HYROXは、ランニングとファンクショナルフィットネスを組み合わせたレースです。
そのため、どの競技経験を持っているかによって、最初から得意な部分と、準備が必要な部分が変わります。
CrossFit経験者は、ローイング、スキーエルゴ、ウォールボール、ランジ、キャリーなどに慣れている人が多いです。
一方で、外を走るランニングをあまりやっていない人もいます。
Spartan Race経験者は、走りながら障害物をこなす感覚に慣れています。
ただし、HYROXで出てくるスキーエルゴ、ローイング、ウォールボールのようなジム系の動きには慣れていない場合があります。
ランナーは、8kmのランに対して大きな強みを持っています。
しかし、重いものを持つ、押す、引く、投げるという動きには慣れていないことがあります。
HYROXでは、それぞれの強みを活かしながら、足りない部分を補うことが重要です。
トニーコーチが想定する3つの参加者タイプ
トニーコーチは、日本でHYROXに挑戦する参加者として、主に3つのタイプを想定しています。
- CrossFitをやっている人
- Spartan Raceに出ている人
- ランナー
この3タイプは、どれもHYROXと相性があります。
CrossFit経験者は、ファンクショナル種目への適応が早いです。
Spartan Race経験者は、走りながら障害物をこなす競技経験があります。
ランナーは、HYROXの中でも大きな割合を占めるランで強みを出せます。
ただし、どのタイプもそのままで完璧というわけではありません。
CrossFit経験者はラン。
Spartan Race経験者はHYROX特有のマシンやウォールボール。
ランナーは筋力と重さ。
それぞれ補強すべきポイントがあります。
CrossFit経験者の強み
CrossFit経験者は、HYROXにかなり向いている部分があります。
スキーエルゴ、ローイング、ウォールボール、ランジ、キャリー、バーピーなど、HYROXに出てくる動きの多くは、CrossFitジムで見慣れている動きです。
トニーコーチも、CrossFit経験者はラン以外の部分はほぼ問題ないと話しています。
普段から高強度のワークアウトに慣れている人も多く、きつい状態で動き続けるメンタルもあります。
また、スレッドやウォールボールのような重さを扱う種目にも抵抗が少ない人が多いはずです。
つまり、CrossFit経験者の強みは、ファンクショナル種目への慣れです。
新しい動きをゼロから覚えるというより、すでに持っている動きをHYROX用に調整する形になります。
関連記事:HYROXとCrossFitの違い8つ&どっちが痩せる?体型の変化を徹底比較
CrossFit経験者がやるべきこと:ランを強化する
CrossFit経験者がHYROXで記録を伸ばすために、最も優先したいのがランです。
トニーコーチ自身も、CrossFit経験者として、HYROXではランに特化すると記録が大きく伸びると話しています。
CrossFitでは、バイク、ローイング、スキーエルゴ、縄跳びなどの有酸素運動を行うことは多いです。
しかし、外を走るランニングを継続的に行っている人は、それほど多くないかもしれません。
HYROXでは、1kmランを8回行います。
しかも、毎回ファンクショナル種目の後に走ります。
ジムの中で長時間動ける体力と、1kmを何度も走り直す力は違います。
CrossFit経験者は、まずランのベースを作ることが重要です。
- 週2〜3回のランニングを入れる
- ゆっくり長く走るジョグを行う
- 1kmインターバルでHYROXの距離に慣れる
- ファンクショナル種目後に走る練習を入れる
ランを強化すると、ファンクショナル種目で持っている強みを、最後まで活かしやすくなります。
関連記事:HYROX向けラントレーニング|CrossFit経験者が走力を上げる方法
Spartan Race経験者の強み
Spartan Race経験者は、HYROXと相性が良い部分があります。
走りながら障害物をこなすという点で、競技の感覚が似ているからです。
Spartan Raceでは、ランニングだけでなく、登る、持つ、引く、担ぐ、ぶら下がるといった動きがあります。
そのため、単純なロードランナーよりも、全身を使う動きに慣れている人が多いです。
トニーコーチも、Spartan Race経験者は結構走れる人が多く、障害物もやっているので、ある程度パワーもある人が多いと話しています。
つまり、Spartan Race経験者の強みは、走る力と障害物への適応力です。
HYROXでは、これがかなり活きます。
ただし、HYROXはSpartan Raceと同じではありません。
屋外の障害物ではなく、決まったファンクショナル種目を、決まった順番で行う競技です。
Spartan Race経験者がやるべきこと:HYROX特有の動きに慣れる
Spartan Race経験者がHYROXに向けてやるべきことは、HYROX特有の動きに慣れることです。
トニーコーチは、Spartan Race経験者は、ローイングマシン、スキーエルゴ、ウォールボールなどに慣れるだけで、タイムが大きく伸びる可能性があると話しています。
Spartan Raceでは、ローイングマシンやスキーエルゴは出てきません。
ウォールボールのように、メディシンボールを持ってスクワットし、ターゲットへ投げる動きも、普段からやっていないと慣れが必要です。
逆に言えば、Spartan Race経験者は、基礎体力や障害物への対応力があるため、HYROX特有の動きに慣れれば伸びやすいタイプです。
おすすめは、近くのCrossFitジムやHYROXクラスで、次の動きを練習することです。
- スキーエルゴ
- ローイング
- ウォールボール
- スレッドプッシュ
- スレッドプル
- サンドバッグランジ
特にウォールボールは、最後の最後に100回出てきます。
本番で初めてやると、かなり苦戦します。
Spartan Race経験者は、HYROX特有の種目に慣れることが、最短のタイム短縮につながります。
ランナーの強み
ランナーは、HYROXで大きな武器を持っています。
HYROXには合計8kmのランがあります。
しかも、1kmランを8回繰り返します。
トニーコーチも、HYROXは8kmのランがあり、かなりランがメインのレースだと話しています。
ランナーは、ここで大きなアドバンテージを持てます。
心肺のベースがある。
1kmを一定のペースで走れる。
レース中にペース管理ができる。
長く動き続けることに慣れている。
これらは、HYROXで非常に大きな強みです。
ただし、HYROXはランニングレースではありません。
ランの間に、重いものを押す、引く、持つ、担ぐ、投げる動きが入ります。
ここがランナーにとっての課題です。
ランナーがやるべきこと:筋力と重さに慣れる
ランナーがHYROXに向けてやるべきことは、筋力と重さへの対応力を作ることです。
トニーコーチは、ランナーは筋力が少し足りない、または少なめな人が多いと話しています。
HYROXでは、重たいものを持つ場面が何度もあります。
スレッドプッシュ。
スレッドプル。
ファーマーズキャリー。
サンドバッグランジ。
ウォールボール。
どれも、ランだけでは対応しにくい種目です。
ランナーは、走力があるからこそ、ファンクショナル種目で大きく止まらない準備が重要になります。
トニーコーチは、ランナーが日々のランニングの中にCrossFitのようなトレーニングを週1回か週2回でも取り入れると、HYROX本番でかなり良いレースができるのではないかと話しています。
ランナーは、いきなり筋肉を大きく増やす必要はありません。
まずは、重さを扱う動きに慣れることです。
- スクワット
- ランジ
- デッドリフト系の動き
- メディシンボールを使った動き
- ファーマーズキャリー
- スレッドプッシュ・スレッドプル
これらを少しずつ入れることで、ランの強みを失わずにHYROXに必要な筋力を補いやすくなります。
ウォールボールの重さは想像よりきつい
トニーコーチがランナー向けに特に強調しているのが、ウォールボールの重さです。
HYROXのウォールボールでは、男性Openで6kg、女性Openで4kgのボールを扱います。
一見、そこまで重くないように見えるかもしれません。
しかし、トニーコーチは、CrossFitジムのメンバーを見ていても、男性6kg、女性4kgのウォールボールはすぐにできる重さではないと話しています。
何か月か練習して、ようやく扱えるようになる人もいます。
しかも、HYROXではウォールボールが最後に出てきます。
8km走って、7つのファンクショナル種目を終えた後に、100回行います。
ランナーがここを甘く見ると、最後に大きく止まる可能性があります。
ウォールボールは、ボールを投げるだけではありません。
フルスクワットをして、脚の力をボールに伝え、ターゲットへ当てる動きです。
ランナーは、早めにウォールボールに慣れておくことをおすすめします。
関連記事:HYROX種目⑧ウォールボール攻略法
タイプ別おすすめ練習メニュー
CrossFit経験者向け
- 週2〜3回のランニング
- ゆっくりジョグ 30〜60分
- 1kmインターバル 4〜6本
- ファンクショナル種目後の1kmラン
CrossFit経験者は、ファンクショナル種目の強みを活かすために、ランを強化しましょう。
Spartan Race経験者向け
- スキーエルゴの練習
- ローイングの練習
- ウォールボールの練習
- スレッドプッシュ・スレッドプルの体験
- サンドバッグランジの練習
Spartan Race経験者は、HYROX特有の種目に慣れるだけで、かなり伸びる可能性があります。
ランナー向け
- 週1〜2回の筋力トレーニング
- スクワット
- ランジ
- ファーマーズキャリー
- ウォールボール
- スレッド系の練習
ランナーは、走力を維持しながら、重さを扱う練習を入れていきましょう。
全タイプに共通する大切な考え方
CrossFit経験者、Spartan Race経験者、ランナー。
どのタイプにも共通しているのは、得意分野だけではHYROXは攻略できないということです。
CrossFit経験者は、ランを避けない。
Spartan Race経験者は、HYROX特有のマシンやウォールボールを練習する。
ランナーは、筋力と重さを避けない。
自分の得意な部分を活かしながら、弱点を最低限つぶしていく。
これがHYROXの準備では重要です。
トニーコーチが別のHYROX解説でも話しているように、HYROXでは「穴がないこと」が大切です。
すべてを完璧にする必要はありません。
ただし、苦手な部分で大きく止まらないようにする必要があります。
タイプ別の準備とは、自分の弱点を知ることです。
そして、そこを少しずつ補うことです。
ウェアと補給の準備
どのタイプのアスリートでも、HYROXではウェアと補給の準備が重要です。
走る、押す、引く、跳ぶ、漕ぐ、持つ、担ぐ、投げる。
このすべてに対応できるウェアが必要です。
特にランナーは、普段のランニングウェアでは、バーピーやランジ、ウォールボールでずれたり擦れたりすることがあります。
CrossFit経験者は、ジムでは問題ないウェアでも、8kmのランを含むHYROXでは擦れや揺れが気になる場合があります。
Spartan Race経験者も、HYROXのような屋内レースでは、動きやすさと走りやすさのバランスが大切です。
トニーコーチもおすすめしているSA1NTのP1 Elite Compression Shortsは、HYROXのようにランとファンクショナル種目が混ざる競技と相性が良いアイテムです。
適度なコンプレッションで脚をサポートしながら、走る、しゃがむ、跳ぶ、担ぐ、投げるといった動きにも対応しやすい設計です。
また、P1 Eliteにはポケットがあるため、補給ジェルを1〜2個入れておくのにも便利です。
HYROXは1時間以上かかる選手も多いため、後半のランやウォールボールに向けた補給を考えておくと安心です。
▶ トニーコーチおすすめ:SA1NT P1 Elite Compression Shortsを見る
関連記事:HYROXレース向けシューズ・ウェア・ギアの選び方
まとめ|自分の競技経験を活かし、足りない部分を補う
HYROXは、CrossFit経験者、Spartan Race経験者、ランナーのどのタイプにもチャンスがある競技です。
CrossFit経験者は、ファンクショナル種目に強みがあります。
その分、ランを強化すると記録が大きく伸びやすくなります。
Spartan Race経験者は、走りながら障害物に対応する感覚があります。
その分、スキーエルゴ、ローイング、ウォールボールなど、HYROX特有の動きに慣れることが重要です。
ランナーは、8kmのランで大きな強みを持っています。
その分、重さを扱う筋力とファンクショナル種目への対応力を作る必要があります。
トニーコーチの解説にあるように、タイプによって準備すべきポイントは違います。
自分の強みを活かす。
でも、弱点を放置しない。
HYROXでは、これがとても大切です。
得意な競技経験を持っている人ほど、その強みだけで押し切ろうとしがちです。
しかし、HYROXで結果を出すには、足りない部分を少しずつ補うことが必要です。
CrossFit経験者は走る。
Spartan Race経験者はHYROX種目に慣れる。
ランナーは筋力を作る。
この準備ができれば、HYROX本番で自分の強みを最後まで活かしやすくなります。
HYROX関連記事一覧
HYROXの入門記事、8種目攻略、トレーニング方法、大会戦略をまとめて読みたい方は、こちらのHYROX特集ページをご覧ください。
- これを読めばバッチリ。HYROX完全版Q&A:種目・カテゴリー・攻略・ギア選び
- HYROXとはどんなスポーツ?
- ハイロックス当日の流れ|ウォームアップ・ペース配分・種目別戦略
- HYROX大会:全8種目解説とタイムを縮めるポイント
- HYROX大会:ソロ・シングル部門攻略法
- HYROX大会:ダブルス・ペア部門攻略法
- HYROX大会:チーム・リレー部門攻略法
- HYROX種目①スキーエルゴ攻略法
- HYROX種目②スレッドプッシュ攻略法
- HYROX種目③スレッドプル攻略法
- HYROX種目④バーピーブロードジャンプ攻略法
- HYROX種目⑤ローイング攻略法
- HYROX種目⑥ファーマーズキャリー攻略法
- HYROX種目⑦サンドバッグランジ攻略法
- HYROX種目⑧ウォールボール攻略法
この記事はSA1NT JAPAN編集部が作成し、CrossFit Uninterruptedヘッドコーチであり、HYROX競技にも挑戦している板谷友弘氏の監修を受けています。
監修
板谷友弘(UFIT Tony Coach / CrossFit Uninterrupted Head Coach)

板谷友弘(いたや ともひろ)氏は、日本を代表するクロスフィットアスリートであり、世界最高峰の舞台であるCrossFit Games Finalsの出場経験を持つ世界レベルの競技者です。
CrossFitはランニング、持久力、筋力、体操競技、ウェイトリフティングなど、あらゆる身体能力が求められる競技であり、その中で世界トップレベルに到達した日本人選手の一人です。
現在は、自身がオーナー兼ヘッドコーチを務めるCrossFit Uninterrupted(UFIT)を運営し、競技者から一般の方まで幅広く指導しています。また近年はHYROX競技にも積極的に取り組み、CrossFitとHYROXの両方を深く理解する数少ない日本人コーチとして活動しています。HYROXはランニングの経験がない中も大阪大会で3位、日本人選手2位に輝きました。
選手として世界レベルを経験し、コーチとして数多くのアスリートを指導してきた経験を活かし、本記事の監修を担当しています。
トニーコーチから一言:
「HYROXに出る人は、CrossFitをやっている人、Spartan Raceをやっている人、ランナーの人が多いと思います。それぞれ強みがありますが、準備するポイントは違います。CrossFitの人はランをやると記録が伸びやすいです。Spartan Raceの人はローイング、スキーエルゴ、ウォールボールなどHYROX特有の動きに慣れると良いと思います。ランナーの人は走力がありますが、重いものを扱う動きに慣れる必要があります。自分のタイプに合わせて準備していくことが大切です。」
トニーコーチの情報はこちらから↓
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